長期投資におすすめの銘柄【東洋刃物】平成31年3月期決算の考察
こんにちは、長期投資家のカボス( @olivetrhm)です。
5月10日に東洋刃物(5964)の決算が発表されましたので、
考察を述べてたいと思います。
東洋刃物決算!前期は絶好調!!
こちらが前期の業績です。
前期は情報産業用刃物を中心に堅調に推移し、機械刃物部門は営業利益7億円(前期比13.7%増)で推移。絶好調の業績だったね。それに加えて、土地の売却益(約3億円)も加算されたから、例年より数字が大きくなっている。
前期の業績はいいのは大体わかっていたけど、今期はどうなの?
今期の業績はこちらです。
減益予想かぁ。横這いくらいで予想してくるかと思ったんだけど、控えめな予想だね。
そうだね。おそらくなんだけど、前期第四四半期単体だと営業利益約80百万を計上できているから、今期は80百万円 x 4 = 320百万円でみたのかなって思うよね。
東洋刃物 x フェローテックの協業による効果は!?
フェローテックが大株主となり、今期からは海外展開に期待が持てる同社ですが、
まだそれがどのくらい【数字】として表れるかは未知数の状況です。
過去の記事でもフェローテック社とのシナジー効果について、紹介しています。
決算短信上にはフェローテック社とのシナジー効果を具現化すべく、施策を展開、高付加価値への傾注等、と記載されていたけど、まだ具体的な戦術はよくわからない。とはいえ、フェローテック社は海外にモノを売ることは得意なので、既存の顧客基盤を生かし、販路拡大に寄与することを期待する。
自社株買いを予定通り、実施
既出ではありますが、自社株買いを5月13日に時間外取引で実施します。
取得する株式の総数 389,300 株(上限)になり、これは地域中核企業活性化投資事業有限責任組合が保有している株になります。 なので、特定株が自社株になるだけなので、浮動株に影響はありません。短期的な株価への影響を軽微です。
ですが、今回の自社株買いによって、一株当たりの利益(EPS)は増えます。
一株当たりの利益(EPS)の計算方法は?
なぜかといいますと、一株当たりの計算方法は下記の通りです。
純利益 ÷ 自己株を除く発行株式数 = 一株当たりの利益
ポイントはEPSは自己株を除いた発行株式数で割りだす、ということです。
実際に計算してみましょう。
単位は百万です。
230(純利益)÷{1.823 -0.389}(自社株実施後の株式数)=160円(EPS)
EPS160円になるんだ!そうすると現時点の株価は1492円だからPER 9.3倍だね。
減益予想ではあるものの割安感はあるから、来週月曜日はそこまで売り込まれないかもしれないね。
今期売却予定の韓国の持分法会社とは?
今回の決算で、売却を示唆している韓国の持分法適用会社とは下記です。
資本金31百万円とそこまで規模が大きくないので、売却損が出たとしても、数千万円で済むとは思うのでそこまで心配はしておりません。
上海の子会社は前期清算して、約40千万円の損失を計上しておりますが、
韓国は出資比率が48.3%なので、それよりかは小さくなるのでは?と推測します。
最後に
今期は減益予想ですが、この会社はだいたいいつも保守的に見積もって、
上方修正をするケースが多いのでそこまで悲観しておりません。
また、フェローテック社との協業による効果もこれから出てくるのでこの数字には織り込まれていないと思いますが、念のため、IRに確認しようと思います。
まずは一年間くらい保有して、様子をうかがってみます。