キャッシュコンバージョンサイクルとは?株初心者で分かりやすく解説!
こんにちは、長期投資家のカボス( @olivetrhm)です。
今日は企業が【現金を生み出す力】を図るために
重要な指標について、ご紹介します。
キャッシュコンバージョンサイクルとは?計算式について
その指標というのが、キャッシュコンバージョンサイクルです。
あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、
キャッシュコンバージョンサイクルの数値を確認することによって、
その企業が原材料を仕入れから、販売、
そして販売した代金の回収まで、
どのくらいの日数を要しているのか、確認することできます。
代金回収までの期間ってことはその期間が短い方がいいってコトだよね?
その通り。その値が小さければ小さいほど、現金を生み出す力があるってこと。だから、過度に借金に頼らずに、商売ができて、資本効率が高いってことが言えるんだ。
具体的な計算方法は下記の通りです。
棚卸資産回転期間+売上債権回転期間-仕入債務回転期間
=キャッシュコンバージョンサイクル(CCC)
この計算式で値を算出することが可能なんですが、
そもそも棚卸資産回転期間等の計算方法が分からない方もいると思いますので、
合わせてご説明します。
①棚卸資産回転期間=棚卸資産÷年間売上原価×365日
②売上債権回転期間=売上債権÷年間売上高×365日
③仕入債務回転期間=買入れ債務÷年間売上原価×365日
キャッシュコンバージョンサイクルを図に表してみよう
言葉だけだと、いまいちピンと来ないので、
下記の通り、図にしてみました。
この図で言うと、CCCは20日になるわけだから、1日~20日の間に手元資金から、
仕入債務を支払い、
21日目に売上代金の回収が可能になる。というわけです。
CCCの平均値っていくつなの?
業界によって、色々だけど、日本の製造業は75日前後と言われている。一方、ドラッグストアのコスモス薬局、アマゾンはCCCはマイナスなんだ。
そうなんだ!!ドラッグストアのコスモス薬局は小売で、現金商売だから短くなるんだろうなってことは想像できるけど、まさかマイナスだとは思わなかった。
そうだね。ただ、同業他社のマツキヨはCCCはプラス。この分野に投資している人は、なぜ、コスモス薬局のCCCはマイナスなのか、その秘密を紐解いてみるといいかもしれないね。
キャッシュコンバージョンサイクルがマイナスの場合のメリット
キャッシュコンバージョンサイクルがマイナスの状態を図にすると、
下記の通り。
買入れしたものを支払う時期よりも、売上金の回収する時期が早いのが、
CCCマイナスの状態。
どんなメリットがあるかというと、設備投資をしなければ、
借金をする必要はないので、金利などのコストがかからない、
売上回収できたら、また仕入れて販売ができるから、販売回数が増加し、資本効率が高くなります。
ザクティ(日本アジアグループ)で計算してみる
次回、私の保有銘柄の一社、日本アジアグループで実際にCCCを計算してみたいと思います。
前期までは航空測量が主でしたが、ザクティを買収したことにより、
製造業が加わってしまいました。
しかも、今期第三四半期までですが、大赤字です。
一般的に製造業は75日なので、キャッシュを生み出す力は低下しそうなので、
CCCを算出して、点検してみます。