キャリアデザインセンター(type転職)は女性向けに強みを持った求人サイト。投資という観点で考えてみた。
こんにちは、長期投資家のゆず( @olivetrhm)です。
久しぶりの株式投資にまつわる記事を書きます。
今回は、キャリアデザインセンター(証券コード2410)についてです。
この銘柄は転職サイトの運営に長けており、
集客方法が非常に合理的なため、今後も継続的に成長していくことが期待できると判断し、皆さんにご紹介します。
キャリアデザインセンター、type転職とは??
キャリアデザインセンターとは女の転職typeなどターゲットを特化した転職サイトの運営会社です。
電車の中でこんな広告をみたことありませんか?
type転職とは求人情報サイトです。
女の転職type以外にも下記の通り、
営業職に特化した転職サイト、人材紹介、IT派遣などなど。
転職サイトの運営だけでなく、人材のマッチング、派遣等、事業をしています。
該社は1993年に創業、
社長は多田弘實さんという方で、創業前はリクルートで【とらば~ゆ】という、
女性向け求人情報誌の編集長を務めた経歴をもっております。
その経験を生かして、この会社を興したというのは言うまでも無いですね。
該社の直近の業績推移について
14年9月期の当期利益は一過性で大幅に利益を計上しており、突出しておりますが、
それを抜かせば、綺麗な増収増益
前期17年9月期の1株利益は118.5円、今期18年9月期は5%増益の126円程度(8.45億円)を見込んでおります。
2018年10月2日時点での株価は1,620円
PER : 12.82
PEG レシオ:2.56
前期から今期業績の増益幅が若干落ちており、その要因は人件費、広告宣伝費の増加によると該社は説明しております。
人的投資を強化し、将来の業容拡大の準備期間中ながらも、
増益を確保できるのであれば、順調と判断しても良いのではないでしょうか?
四季報では19年9月期は当期利益10億円(1株利益149.3円)
を見込んでおり、達成できれば、PEGレシオは0.7になり、
PEGレシオからも非常に割安感が出てきます。
なぜ、キャリアデザインセンターに期待するのか?
該社の主力事業である転職サイト運営(メディア情報事業という名称)による、
売上げは46億円、経常利益は5億円と、ほぼほぼ50%を占めております。
私はこの事業は着実に伸びていくと考えます。
すでに日本ではリクルート、マイナビ、DODA等々、数多あり、非常に厳しい環境です。その状況下でどのように該社は業績を伸ばしていけるのか?
それは基本的なことで該社が運営する転職サイトに求職者が継続的に訪問することがポイントだと考えます。
人材募集している企業が該社の転職サイトにどんなに求人広告をだしても、
その転職サイトに訪問者がいなかったら、全く認知されないので、意味がありません。
そんななか、該社の転職サイト『@type』は月間訪問者数100万人を超え、
業界内で1位、2位を争うサイトとのこと。
なんでそんなに訪問者数が多いの!?失礼だけど、時価総額100億円程度で、そこまでの大手ではないよね!?
確かにそうだね。リクルート、エンジャパンなどと比べると、小ぶりではあるね。でもそれら大手にも負けない秘密が該社のコンテンツ制作にあると思うんだ。例えばこんなサイトがあるよ!
これが該社が運営するコンテンツ。要はブログだよね。一番左の記事はブログ界で非常に有名でツィッターのフォロワー数20万人を超えるブロガーのはぁちゅうの特集記事。
ほかにもこんな記事もあります。
女性に特化した転職サイトを運営しているだけあって、記事の内容は20代、30代の女性が興味を引くような記事が目白押し!
これはお金にまつわる特集。
思わず、クリックして読みたくなりますよね。
このような記事を転職サイトからリンクさせることによって、
1度のサイト訪問で終わらせず、月に何度も訪問させることによって、
アクセス数を稼いでいるんだと推測されます。
流通業で例えるならば、同社のサイトはショッピングモールのようなものだと思います。
たとえ、用が無くても(そのときに転職する気がなくても)、
とりあえず、ショッピングモール(転職サイト)に訪問し、ウィンドウショッピング(コンテンツ)を楽しむ。
そして、本格的に転職活動する際、ショッピングモール内にあったあの店【女の転職type】にとりあえず、行ってみよう。(会員登録する。)
こういった手法で集客、会員登録をさせているのでは考え、
非常に理にかなっているなと、感じました。
正直、転職サイトは私のような一般人からしたら、どのサイトも同じような求人情報だと思ってしまいます。
求人情報で差別化を図るのは非常に困難だと思いますので、
だったら、定期的にサイトに訪問してもらい、転職を決意するしかるべきタイミング
に求職者が一番最初に頭に浮かぶ転職サイトになれれば、おのずと会員数は増やせます。
そのためのコンテンツの質の向上が必要不可欠で、該社は集客力のある有名作家など、
起用して、非常に高いアクセス数を確保しているんだと思います。
市場環境から該社にもたらす影響について
小ぶりな企業ながらも競争優位性は高いことは説明しましたので、
該社をとりまく市場環境について述べたいと思います。
まずは有効求人倍率について
曲折がありながらも上昇傾向です。
東京なんかは2.0倍を超えています。
念のため、有効求人倍率について説明しますと、
「有効求人倍率」とは、1人あたりの求職者に対して、
どれだけの求人数があるのかを示す指標として用いられる言葉。
「有効求人倍率」は新規求人数に前月から繰り越された求人数を加えた有効求人数と、
新規求職者数に前月から繰り越された求職者数を加えた有効求職者数から算出されます。
どういうことかいいますと。
東京のように2.0倍となると、100人の求職者がいるとしたら、
200人分の仕事があるということ。⇒100人分の人手不足
それがどのように影響するかというと、該社の女の転職@typeの求人募集をしたい企業が支払う広告料は下記表の通りです。
おそらくいきなり単価の高いクィーンプランを支払う企業は少ないと思うので、
レギュラーからスタートするのが多いのでは?と推測します。
ただ、これだけ売り手市場(仕事量が圧倒的に多く、求職者の方が少ない)の場合、
ちょっとやそっとではいい人材が集まらないことは想像に難しくありません。
その場合、企業側は広告の掲載期間の延長、もしくは掲載順位をあげるために料金プランの変更を検討されるのが一般的だと思います。
それによって、顧客単価の上昇に繋がり、売り上げ高増加に繋がるというわけです。
ブログを書いている人ならば、わかると思いますが、
いかに目立つところに自分の記事がサイト内で表示されているかで、アクセス数は天と地ほどの差があります。
グーグルで例えると腹落ちすると思いますが、何かキーワードで検索したあと、
閲覧する記事といったら、1番上から5番目くらいじゃないでしょうか?
わざわざ2ページ目をクリックして、記事を探しに行く人は稀なケースだと思います。
それくらい掲載順位というのは重要で、お金を払う価値のあるものだと思います。
その原理をうまく活用した料金プランになっていると私は思います。
来月には本決算が控えているので、決算内容を確認し、皆さんにご報告したいと思います。